とても自分たちは相愛し合うことは出来ない、互の美点は認めているし、性格も理解しているのだから、これから十年二十年を過ぎ、老境にでも入ったらば或は肌が合うようになるかも知れないけれども、そんなアテにもならぬ時を待ったところで仕様がないと夫が云えば、「あたしもそう思う」と妻が答えた。
子供の愛に惹かされて自分たちの身を埋れ木にするのが愚かしいと云う考にも二人ながら行き着いていた。
けれどそこまでは来ていながら、「別れたいのか」と一方が問えば、「あなたはどう?
とても自分たちは相愛し合うことは出来ない、互の美点は認めているし、性格も理解しているのだから、これから十年二十年を過ぎ、老境にでも入ったらば或は肌が合うようになるかも知れないけれども、そんなアテにもならぬ時を待ったところで仕様がないと夫が云えば、「あたしもそう思う」と妻が答えた。
子供の愛に惹かされて自分たちの身を埋れ木にするのが愚かしいと云う考にも二人ながら行き着いていた。
けれどそこまでは来ていながら、「別れたいのか」と一方が問えば、「あなたはどう?