第一親の身として其許に対しても御詑びの申様も無之、深く耻入申候。
既に御申越の如き事態に差迫り候ては、今更兎角の執成しは御聴入れも可無之、重々御立腹の段察入候え共、聊か存じ寄りの儀も有之、近日美佐子同道御入来被下間敷候哉、然る上は拙老より篤と本人へ申聴かせ何卒して料簡を入替えさせ度、万一改俊不致候わば如何様にも成敗可仕、もし又本人に於て向後を屹度相慎しみ候節は、幾重にも御勘弁願上候。
実は執心の人形ようよう手に入り申、帰来早速御案内申上度と存じながら肩の凝りを休め居候折柄、御状に接し茫然自失、とんと興ざめ申候。