谷崎潤一郎 『蓼喰う虫』 早くも草葉の上をたたく大粒の雨の音が聞える。 要は首を上げて奥深い庭の木の間を視つめた。 いつしか逃げ込んで来た青蛙が一匹、頻にゆらぐ蚊帳の中途に飛びついたまま光った腹を行燈の灯に照らされている。 谷崎潤一郎の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア