そして自分はじみづくりにして女中らしくこしらえたりしまして次の間にねどこをとらせるのでござります。
もっともそのときの都合で三人のかんけいをとりかえまして言葉づかいなどもきをつけるのでござりましたが宿屋の首尾はおゆうさんと父が夫婦になりましたらいちばんよいのでござりますけれどもお遊さんがおんなあるじのようなかたちになりがちでござりましたので父は家令か執事かというふうにみせかけましたり御ひいきの芸人になりすましたりいたしまして旅へ出ましたらお遊さんは二人から御寮んはんと呼ばれるのでござりました。
そういうこともお遊さんにはたのしいあそびの一つなのでござりまして多くはたしなみませぬけれども夕御飯のときにすこしお酒がはいりましたらなかなかだいたんになりましてゆったりとしたおちつきを見せながらときどきころころと派手なわらいごえをたてるのでござります。