しかし、わたくし、ここでおゆうさんのためにも父のためにもべんめいいたしておかなければなりませぬのはそこまですすんできていながらどちらも最後のものまではゆるさなんだのでござりました。
それもまあ、もうそうなったらそういうことがあってものうても同じことだと申せましょうしないにいたしましたところがなんのいいわけになりはいたしませぬけれどもわたくしは父の申しますことを信じたいのでござります。
父がおしずに申しましたのにはいまさらになってそなたにすむもすまないもないようなものだがたといまくらを並べてねても守るところだけは守っているということを己は神仏にかけてちかう、それがそなたの本意ではないかも知れないがお遊さまもおれもそこまでそなたを蹈みつけにしては冥加のほどがおそろしいからまあ自分たちの気休めのためだというのでござりまして、いかさまそれもそうだったでござりましょうがまたまんいちにも子供ができたらばというしんぱいなぞが手つだっていたかと思われるのでござります。