丑次郎の家というのも山と山の間にある淋しい一軒家なんでして、前に三四枚の段々畑があって、その先が今云ったガータロのいる淵なんです。
別に名前のあるような淵ではないんで、村の者はトチ淵トチ淵と云っていましたが、さあ、どう云う字を書きますかな。
何しろ大滝だとか赤滝だとか云って、非常に滝の多いところでしてね、その滝壺の下流が今云った谷の底を流れていて、淵になっているのはほんのわずかなところなんですが、そこにはいつも水が真っ青に澱んでいて、まん中に平べったい一枚岩が出ていました。
丑次郎の家というのも山と山の間にある淋しい一軒家なんでして、前に三四枚の段々畑があって、その先が今云ったガータロのいる淵なんです。
別に名前のあるような淵ではないんで、村の者はトチ淵トチ淵と云っていましたが、さあ、どう云う字を書きますかな。
何しろ大滝だとか赤滝だとか云って、非常に滝の多いところでしてね、その滝壺の下流が今云った谷の底を流れていて、淵になっているのはほんのわずかなところなんですが、そこにはいつも水が真っ青に澱んでいて、まん中に平べったい一枚岩が出ていました。