お身たちに取っては憎い/\兵部殿、恩を仇で返した奴とお蔑みなされましょうが、しかし泉下におわします御父君は何と思し召してござろうやら。
昔は自分が道具にお使いなされた男、それが今度は敵方の手先を勤めて、自分を搦め取ったと云うのは、因果が報いて来たのではないか、そうしてみれば自分で蒔いた種を自分で刈ったゞけのこと、今更誰を恨もうと、悟りすましていらっしゃるかも知れませぬ」
さて順慶は、此のあたりから次第に自分自身の問題、己れの心の変遷を話し始めるのである。
お身たちに取っては憎い/\兵部殿、恩を仇で返した奴とお蔑みなされましょうが、しかし泉下におわします御父君は何と思し召してござろうやら。
昔は自分が道具にお使いなされた男、それが今度は敵方の手先を勤めて、自分を搦め取ったと云うのは、因果が報いて来たのではないか、そうしてみれば自分で蒔いた種を自分で刈ったゞけのこと、今更誰を恨もうと、悟りすましていらっしゃるかも知れませぬ」
さて順慶は、此のあたりから次第に自分自身の問題、己れの心の変遷を話し始めるのである。