彼は頻りに一の台の局の不遇と逆境とを口にする。
しかしながらそれは大概抽象的な説明に止まっていて、具体的な事柄になると、努めて曖昧な云い方をしているように見える。
私はこゝで読者諸君の注意を喚起したいのであるが、此の一の台の局には「おみや御前」と云う連れ子があって、既に(その四)に於いて述べた如く、此の子は後に母と諸共河原の露と消えたのである。
彼は頻りに一の台の局の不遇と逆境とを口にする。
しかしながらそれは大概抽象的な説明に止まっていて、具体的な事柄になると、努めて曖昧な云い方をしているように見える。
私はこゝで読者諸君の注意を喚起したいのであるが、此の一の台の局には「おみや御前」と云う連れ子があって、既に(その四)に於いて述べた如く、此の子は後に母と諸共河原の露と消えたのである。