今になって考えれば、見す/\命を落す事に極まって居たものを、無理にも断念させなかったのは、自分にも罪があるような気がするけれども、あの折自分が一緒に行ったら、どんな禍が待って居たゞろうと思うと、彼は己れの幸運を祝福せずには居られなかった。
「此れと云うのも、自分には御佛の冥護が加わって居たのだ。
自分は飽くまでも上人の仰せを守り、行く末高徳の聖になって、必ず千手丸の菩提を弔ってやろう。
今になって考えれば、見す/\命を落す事に極まって居たものを、無理にも断念させなかったのは、自分にも罪があるような気がするけれども、あの折自分が一緒に行ったら、どんな禍が待って居たゞろうと思うと、彼は己れの幸運を祝福せずには居られなかった。
「此れと云うのも、自分には御佛の冥護が加わって居たのだ。
自分は飽くまでも上人の仰せを守り、行く末高徳の聖になって、必ず千手丸の菩提を弔ってやろう。