浅草橋と和泉橋は幾度も渡って置きながら、その間にある左衛門橋を渡ったことがない。
二長町の市村座へ行くのには、いつも電車通りからそばやの角を右へ曲ったが、あの芝居の前を真っ直ぐに柳盛座の方へ出る二三町ばかりの地面は、一度も蹈んだ覚えはなかった。
昔の永代橋の右岸の袂から、左の方の河岸はどんな工合になって居たか、どうも好く判らなかった。
浅草橋と和泉橋は幾度も渡って置きながら、その間にある左衛門橋を渡ったことがない。
二長町の市村座へ行くのには、いつも電車通りからそばやの角を右へ曲ったが、あの芝居の前を真っ直ぐに柳盛座の方へ出る二三町ばかりの地面は、一度も蹈んだ覚えはなかった。
昔の永代橋の右岸の袂から、左の方の河岸はどんな工合になって居たか、どうも好く判らなかった。