見物の女のうちで、いでたちの異様な点から、様子の婀娜っぽい点から、乃至器量の点からも、私ほど人の眼に着いた者はないらしかった。
始めは誰も居なかった筈の貴賓席の私の側の椅子が、いつの間に塞がったのか能くは知らないが、二三度目に再び電燈がともされた時、私の左隣りに二人の男女が腰をかけて居るのに気が附いた。
女は二十二三と見えるが、その実六七にもなるであろう。
見物の女のうちで、いでたちの異様な点から、様子の婀娜っぽい点から、乃至器量の点からも、私ほど人の眼に着いた者はないらしかった。
始めは誰も居なかった筈の貴賓席の私の側の椅子が、いつの間に塞がったのか能くは知らないが、二三度目に再び電燈がともされた時、私の左隣りに二人の男女が腰をかけて居るのに気が附いた。
女は二十二三と見えるが、その実六七にもなるであろう。