大垣の銀行に勤めている当主の連れ合いになる嫁は、幸子たちには初対面で、生れて間もないらしい乳呑み児を抱えていたが、外にもう一人、六つぐらいになる男の児が彼女のうしろに含羞みながら食っ着いていた。
その嫁の名が常子、二人の孫の兄が惣助、妹が勝子、………と、未亡人は一人々々紹介してから、暫く久濶を叙し合ったが、ここでも雪子を始め姉妹たちの「若さ」が問題にされた。
未亡人はさっき自動車の停る音を聞き付けて門前まで出迎えた時、最初に妙子が車から降りたのを、あれが悦子と云うお嬢さんか知らと、………尤もいくらか眼も悪いせいではあるが、そう思った。