けど、張合いのない人やわ」
と、幸子は云った。
悦子は、お母ちゃんと大きい姉ちゃんとはたびたび関ヶ原へ行ったことがありますから待っています、こいさんは小さい時分に行ったきりなので、もう一度見たいそうですから、今日はこいさんと悦ちゃんが連れて行って戴きなさい、―――と、云われると、やっぱり何かあるのだなと合点したらしく、いつもなら姉ちゃんも一緒でなければなどと駄々を捏ねずには措かないところを、大人しく承知して、耕助と、惣助と、妙子と、弁当持ちの爺やとの五人で、迎えに来た自動車に乗って出かけたが、それから程なく、爛柯亭の六畳の間で、幸子が雪子の着附を手伝ってやっていると、