十二
妙子が引き移ったアパートは、国道バスの本山村の停留場を北へ這入った所にある甲麓荘と云う家で、お春の話では、この間開業したばかりの新しい建物ではあるが、畑の中にぽつんと一軒建っている、まだ設備なども整っていない殺風景なアパートであると云うことであった。
幸子は三日ばかり過ぎてから、昼飯にでも誘おうと思って、雪子と二人で神戸へ出て、電話を懸けて見たけれども、留守であった。
十二
妙子が引き移ったアパートは、国道バスの本山村の停留場を北へ這入った所にある甲麓荘と云う家で、お春の話では、この間開業したばかりの新しい建物ではあるが、畑の中にぽつんと一軒建っている、まだ設備なども整っていない殺風景なアパートであると云うことであった。
幸子は三日ばかり過ぎてから、昼飯にでも誘おうと思って、雪子と二人で神戸へ出て、電話を懸けて見たけれども、留守であった。