それでも幸子は、そのうちに遣って来るであろうと心待ちにしていたが、幾日たっても妙子は姿を現わさず、電話一つ懸けて来るではなかった。
貞之助は、妻や雪子がほんとうに妙子と「絶縁」したものと信じたか、蔭で連絡があることは已むを得ないと諦めていたか、孰方とも分らないけれども、表面妙子を追い出したことで一往満足しているらしかった。
悦子は、こいさんは今度甲麓荘と云う家に仕事部屋を借りたので、寝起きもそこでするようになったのであると云い聞かされて、疑いながらも納得していた。
それでも幸子は、そのうちに遣って来るであろうと心待ちにしていたが、幾日たっても妙子は姿を現わさず、電話一つ懸けて来るではなかった。
貞之助は、妻や雪子がほんとうに妙子と「絶縁」したものと信じたか、蔭で連絡があることは已むを得ないと諦めていたか、孰方とも分らないけれども、表面妙子を追い出したことで一往満足しているらしかった。
悦子は、こいさんは今度甲麓荘と云う家に仕事部屋を借りたので、寝起きもそこでするようになったのであると云い聞かされて、疑いながらも納得していた。