幸子と雪子とは、今迄にしても妙子の顔を見ないことが多かったのであるから、何もそんなに前と変ってはいないのである、と云う風に思うようにしたが、事実、家庭の中にぽかんと穴のあいたような感じがあったとすれば、それは前からのことなので、特に今度の出来事のためにそうなったと云う訳ではなかった。
ただ、一人の妹が日蔭者になってしまったこと、―――それを考えると彼女達は佗びしかった。
その佗びしさを紛らすために二人は殆ど二日置きぐらいに連れ立って神戸へ出て、旧い映画や新しい映画を漁って見、どうかすれば日に二つも見て歩いた。