若いお金持の社長が新規に雇った女秘書と恋仲になって遂に彼女を妻に迎えるなんと云うことは、映画のストーリーにあるだけで、実世間にはめったにあるものではないと思っていたけれども、やっぱりそうでもないのだろうか。
こいさんの云うように、何もそんなに飛び抜けた美人でもないし、凄腕がある訳でもないカタリナ程度の女でもそんな好運を掴むことが出来るとすると、西洋にはザラにあることなのだろうか。
かりにも保険会社の社長で、大邸宅に住んでいる三十五歳と云う初婚の紳士が、つい半歳前に雇い入れたばかりの、身寄りもなければ氏も素姓も全然分らない渡り者の一女性と結婚するなんて、たといその女がどんな美人であったにしても、日本人の常識ではとても考えられないことだが、………英吉利人は保守的だと聞いていたけれども、結婚などについては自由な考を持っているのだろうか。