と云って、十分ばかりたって上って来た橋寺は、折目の正しい紺の背広服に着換えていた。
そして、此方の方が暖かですからと、往来に面した縁側の籐椅子の方へ客を請じた。
貞之助は、手紙の返事を聞きに来たように取られたくないので、会ったら直ぐに辞去するつもりだったのであるが、硝子戸越しに射し込む日光を浴びながら、主人の例の人を外らさぬ応対の相手をしていると、つい立ちそびれて一時間ばかりしゃべり込んでしまった。
と云って、十分ばかりたって上って来た橋寺は、折目の正しい紺の背広服に着換えていた。
そして、此方の方が暖かですからと、往来に面した縁側の籐椅子の方へ客を請じた。
貞之助は、手紙の返事を聞きに来たように取られたくないので、会ったら直ぐに辞去するつもりだったのであるが、硝子戸越しに射し込む日光を浴びながら、主人の例の人を外らさぬ応対の相手をしていると、つい立ちそびれて一時間ばかりしゃべり込んでしまった。