が、こんなことを云っても世間に通る筈がないので、何の言訳にもならないことは小生等も存じており、殊に先日の電話の件については、何とお詑びを申上げてよいやら言葉もない。
小生は彼女の性質を陰気にあらずとし、却って内部に花やかさを蔵しているとさえ申上げたことがあり、今でもその言が誤りでないことを信じる者であるが、しかし女があの歳になって満足な挨拶一つ出来ないと云うことは、何としてもふつつかの至りで、貴下が御立腹になるのも御尤も千万であり、この一点を以てしても自分の妻とするに足らざる者とお断じになったとすれば、寔に已むを得ないことである。
残念ながら小生は、彼女が落第したことをハッキリと認めざるを得ない者で、もはやこの問題について貴下の御再考を懇願する鉄面皮は持ち合せない。