何にしても幸子たちは、それが先日のブラウスのお返しのつもりであろうと察して、そんなところにも橋寺の行き届いていることを感じたのであった。
雪子はどんな気持でいるのか、うわべは別にガッカリしたような様子もなければ、貞之助や幸子に気の毒をしたと思っているらしくもなかった。
中姉夫婦の親切は分っているけれども、自分の性分としてあれ以上勤めることは出来ないのであるから、それで纏まらなかった縁なら惜しくはない、―――と、多少は負け惜しみもあって虚勢を張っているのかも知れないが、―――いかにもそう思っているかのように振舞っていた。