と聞いたのには、注射から神戸へ買い物に廻ったと、さりげなく答えて置いたものの、夕方夫が帰って来た時は、どうで云わなければ済まないことなので、二三日前からの出来事と、雪子が勝手に出かけて行ったこととを、幸子は包まず打ち明けてしまった。
夫は渋い顔をして無言で聞き終ると、良いとも悪いとも云わなかったが、黙許の形で捨てて置くより仕方がなかったからなのであろう。
悦子が晩の食事の時に又聞いたので、姉ちゃんはこいさんの病気を看護に行ったのだと、今度はちょっぴり事実を洩らすと、こいさん何処で臥てるのん、何処が悪いのん、と云う工合に畳みかけて来て、根掘り葉掘り聞こうとする。