なお聞いて見ると、その病気は他の膿瘍中の黴菌が取付くので、しばしば赤痢から来るのである、そして、膿を持った腫物が一箇所なら直り易いが、多発性と云って、多くの膿瘍が肝臓内のあちらこちらに出来ると相当面倒である。
膿が腸と癒着した箇所が破れてくれるとよいけれども、肋膜や、気管や、腹膜の方へ破れると、大抵助からない。
―――と、斎藤医師はそう云って、明言を避けてはいるけれども、殆どそれに疑いないものと極めているらしい口吻であったと云う。
なお聞いて見ると、その病気は他の膿瘍中の黴菌が取付くので、しばしば赤痢から来るのである、そして、膿を持った腫物が一箇所なら直り易いが、多発性と云って、多くの膿瘍が肝臓内のあちらこちらに出来ると相当面倒である。
膿が腸と癒着した箇所が破れてくれるとよいけれども、肋膜や、気管や、腹膜の方へ破れると、大抵助からない。
―――と、斎藤医師はそう云って、明言を避けてはいるけれども、殆どそれに疑いないものと極めているらしい口吻であったと云う。