病人を中に置いて幸子たちの向う側に、寝足りない、脹れぼったい顔をして、フランネルの寝間着の上に藍鼠の絹のナイトガウンを着て坐っていた奥畑が、狼狽の色を包みきれない様子でそう云いながら、幸子の方へ訴えるような眼差をちらッと向けた。
「ええわ、こいさん、悪かったら止めにするよってに、………もうそんなこと、気にせんと置いて。
病人を興奮させないことが第一なので、幸子は宥めるように云った。
病人を中に置いて幸子たちの向う側に、寝足りない、脹れぼったい顔をして、フランネルの寝間着の上に藍鼠の絹のナイトガウンを着て坐っていた奥畑が、狼狽の色を包みきれない様子でそう云いながら、幸子の方へ訴えるような眼差をちらッと向けた。
「ええわ、こいさん、悪かったら止めにするよってに、………もうそんなこと、気にせんと置いて。
病人を興奮させないことが第一なので、幸子は宥めるように云った。