病人の容態は、病院へ移した二三日後から眼に見えて快方に赴いて行った。
あの日の気味の悪い死相などは、不思議なことに僅か一日だけの現象に過ぎなかったものと見えて、もう入院した翌日には、あの顔に漂っていた不吉な幻影のようなものはさっぱりと消え去っていた。
幸子は怪しい悪夢から覚めたような気がするにつけても、この間櫛田医師が「大丈夫です大丈夫です」と力強く云った言葉を思い出して、彼の診断の確かなことに改めて感心させられた次第であった。
病人の容態は、病院へ移した二三日後から眼に見えて快方に赴いて行った。
あの日の気味の悪い死相などは、不思議なことに僅か一日だけの現象に過ぎなかったものと見えて、もう入院した翌日には、あの顔に漂っていた不吉な幻影のようなものはさっぱりと消え去っていた。
幸子は怪しい悪夢から覚めたような気がするにつけても、この間櫛田医師が「大丈夫です大丈夫です」と力強く云った言葉を思い出して、彼の診断の確かなことに改めて感心させられた次第であった。