谷崎潤一郎 『細雪』 「こいさん、えらい良えのやそうやな」 奥畑はそう云いながら、片脚をすっかり縁側の閾に載せて、真っ直ぐに伸ばして、開け切った硝子障子の縁を踵で押さえ、新調の靴が妙子の方へよく見えるようにした。 「―――今やさかい云うけど、こいさん危なかったんやで」 谷崎潤一郎の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア