幸子は今度のように富士山の傍近くへ来、朝に夕に、時々刻々に変化するその相貌に心ゆくまで親しむことが出来たのは始めてであった。
ホテルは建物が白木の御殿造りである点が奈良ホテルに似ているけれども、外の点では何一つ奈良に似ているところはなかった。
奈良の建物は白木と云っても年代が古く、うす汚れしていて、暗く陰鬱な感じがしたが、ここは壁や柱の隅々までが真新しく、清々しかった。
幸子は今度のように富士山の傍近くへ来、朝に夕に、時々刻々に変化するその相貌に心ゆくまで親しむことが出来たのは始めてであった。
ホテルは建物が白木の御殿造りである点が奈良ホテルに似ているけれども、外の点では何一つ奈良に似ているところはなかった。
奈良の建物は白木と云っても年代が古く、うす汚れしていて、暗く陰鬱な感じがしたが、ここは壁や柱の隅々までが真新しく、清々しかった。