そんな短い期間なら折角の店を何も譲って行かないでものことであるが、実は自分は、年来東京へ進出することを念願としていたので、これを機会に神戸の地を去り、帰朝後は東京で開業するつもりである。
と云うのであった。
この話は幸子たちも全然初耳なのではなく、長い間中風を患っていた井谷の夫が去年亡くなった時にも、そんな計画があることを聞いたような気はするのであるが、既に亡夫の一周忌も済んだ今日、いよいよそれを実行に移す決心をしたのであろう。
そんな短い期間なら折角の店を何も譲って行かないでものことであるが、実は自分は、年来東京へ進出することを念願としていたので、これを機会に神戸の地を去り、帰朝後は東京で開業するつもりである。
と云うのであった。
この話は幸子たちも全然初耳なのではなく、長い間中風を患っていた井谷の夫が去年亡くなった時にも、そんな計画があることを聞いたような気はするのであるが、既に亡夫の一周忌も済んだ今日、いよいよそれを実行に移す決心をしたのであろう。