ただ非常な酒豪であるとやらで、自分も二三度御機嫌のところを見たことはあるが、酔うと一層面白くなって人を笑わせてばかりいる。
………で、自分としてはこの縁を逃がしてしまうのが返す返すも惜しい気がして諦めが付かず、誰か自分の代りに橋渡しの役を勤める者はないであろうかと、いろいろ考えて見たのであるが、橋渡しと云っても先方がそう云う交際上手であるから、何も手数が懸ることはない。
最初の紹介が済めば、あとは国嶋氏夫婦がいるから、然るべく双方を取り持って、これは順潮に運びそうだと看て取れば運ばしてくれるであろう、それに又、娘の光代もお手伝いぐらいは出来るのである、あれは年は若いけれどもコマシャクレた生意気な娘なので、こう云うことには向いているから、連絡係りにお使い下されば相当役に立つであろう。