と、妙子は云ったが、それでは井谷さんに悪いよって、こいさんも来なさい、あたし等かて疲れてるねんけど、………と、幸子は億劫がる妙子を無理に誘って、又三人でロビーまで出かけた。
三十
井谷は一と通りの挨拶が済むと、今しがたプレイガイドの某氏から明後日の芝居の席が確かに取れたと云う知らせがあったが、あなた方お三人だけが番号のつづいた所で、あとは二枚と一枚と云う風になり、自分と光代は一緒に見られるが御牧氏は一人だけ離れ島になる、と云うようなことから始めて、お茶の間に要領よく御牧の件を織り込んで行くのであった。