幸子の受けた印象では、昨夜の会は工まずして自然に見合いをしたことになり、その結果は双方に取り上々の首尾であったと思えた。
何より彼女が嬉しかったのは、御牧や国嶋が妙子を遇するにそれとなく意を用い、交〻彼女に胸襟を開いて話しかけてくれたことであった。
それは先方が、此方の弱点を弱点と認めず、暗々裡にいたわり慰めてくれているものと取れたが、而も先方のその仕向け方が少しもわざとらしくないので、妙子も素直に打ち解けることが出来、得意の警句や物真似などを出し惜しみせずに連発して、皆を笑わせると云う風であった。