………そして今度も、責められるべきは妹でなくて、監督すべき地位にあったあたし等なのであろうか。
………「三四箇月」と云うのであるから、事実があったのはこの六月頃、あの大病から起ち直った後のことであろうが、そうだとすれば悪阻を隠していた時期もあっただろうに、そんなことをも見過していたのはあたし等の迂濶と云うべきであろうか。
現にあたしは、この二三日この妹が箸の上げ下ろしをも億劫がり、些細な動作にもだるいだるいと云いつづけて自分の体を持ち扱うのを眼前に見ながら、妊娠なんて夢にも想像しなかったのは、何処までも自分の鈍間と云うものであろうか。