それもこれも、何も彼も、出来てしまったことであるなら仕方がないとして、今度も此方が馬鹿であったと云うことにしてもよいけれども、どうせ今迄あたしに隠していたのであったら、せめて告白するのにも、もう少し適当な時と所とを選んでくれることは出来なかっただろうか。
こんな旅先の、取り散らかしたホテルの一室で、此方が疲れ切って寝ようとしている時、心に何の用意も出来ていない時に、いきなりドカンと、大袈裟に云えば天地が引っくり覆るような事実を聞かすとは、あんまり残酷ではないか。
まだしもあたしが脳貧血を起さなかったのは仕合せだけれど、何と云ういたわりのない、心なしの遣り方だろう。