………さしあたり、もう直ぐ人目につく状態になるのであるから、至急に何とか処置しなければならないとして、さて何としたらよいであろう。
………誰にもこのことを知らせずに、闇から闇へ葬ってしまう方法が一つあるけれども、それはさっきの口ぶりでは、妙子が承知しないであろう。
………この際妙子の自分勝手な遣り方を責めて彼女に自分の非を認めさせ、蒔岡家の名誉のため、雪子の運命を切り開くために、お腹の子を犠牲にするように説きさとす、そして、否応云わせずに無理にでもそれを実行させる、と云う方法もないことはないが、幸子のような気の弱い者にはとても妙子をそんな工合に動かすことなんか出来る筈はない。