と夫に合図をして二階へ上って貰い、雪子の見合いの件から始めて妙子のことを一と思いにしゃべってしまったのであった。
「折角ええ話持って帰って、喜んで貰おう思うてましたのんに、………又こんなことで、心配かけるようになってしもて、………」
貞之助は、そう云って泣く幸子を宥めて、雪子ちゃんのおめでたい話がある矢先に、困ったことではあるけれども、まさかこのために縁談が駄目になりもしまい、何とか僕が始末をつけて上げる、そんなに気を揉むことはないから僕に任して置くがよい、と云い、二三日考えさせて貰おう、と、その日はそう云っただけであったが、数日後に幸子を書斎へ呼び入れて、次のような処置を取ったらどうか、と云った。