「折角ええ話持って帰って、喜んで貰おう思うてましたのんに、………又こんなことで、心配かけるようになってしもて、………」
貞之助は、そう云って泣く幸子を宥めて、雪子ちゃんのおめでたい話がある矢先に、困ったことではあるけれども、まさかこのために縁談が駄目になりもしまい、何とか僕が始末をつけて上げる、そんなに気を揉むことはないから僕に任して置くがよい、と云い、二三日考えさせて貰おう、と、その日はそう云っただけであったが、数日後に幸子を書斎へ呼び入れて、次のような処置を取ったらどうか、と云った。
先ず、妊娠三四箇月と云うことに誤りはないであろうけれども、矢張専門医に診て貰って事実を確かめ、予め分娩の時期を知っておくことである。