しかし此処もいつ浸水するか分らないし、悪くすれば線路の下の地盤が揺ぎ出すかも知れない。
見たところ、この辺の線路の土手の高さは六七尺ぐらいはあるであろうが、それが今では次第に浸されつつあって、山の方から激しい勢でまともに打つかる濁流が、磯に波が砕けるように、どどん、どどん、と云うしぶきを上げ、車室の中までびしょびしょになるので、皆慌てて窓を締めた。
窓の外では濁流と濁流とが至る所で衝突し、盛り上り、渦を巻き、白泡を立てているのが見えた。
しかし此処もいつ浸水するか分らないし、悪くすれば線路の下の地盤が揺ぎ出すかも知れない。
見たところ、この辺の線路の土手の高さは六七尺ぐらいはあるであろうが、それが今では次第に浸されつつあって、山の方から激しい勢でまともに打つかる濁流が、磯に波が砕けるように、どどん、どどん、と云うしぶきを上げ、車室の中までびしょびしょになるので、皆慌てて窓を締めた。
窓の外では濁流と濁流とが至る所で衝突し、盛り上り、渦を巻き、白泡を立てているのが見えた。