日が暮れかかっているけれども、庭はまだ明るいので、境界の青桐と栴檀の葉の隙間から、西洋映画でよく見るところの抱擁の場面が見えた。
夫婦がぱっと離れると、次にはペータアとローゼマリーとが、又代る代る夫人に跳び着いている。
欄干に靠れて蹲踞まっていた幸子は、そっと縁側から障子の内へ隠れたが、夫人は見られていたことに気付かなかったらしく、ローゼマリーを手から放すと、嬉し紛れに垣根から此方へ首を出して、
日が暮れかかっているけれども、庭はまだ明るいので、境界の青桐と栴檀の葉の隙間から、西洋映画でよく見るところの抱擁の場面が見えた。
夫婦がぱっと離れると、次にはペータアとローゼマリーとが、又代る代る夫人に跳び着いている。
欄干に靠れて蹲踞まっていた幸子は、そっと縁側から障子の内へ隠れたが、夫人は見られていたことに気付かなかったらしく、ローゼマリーを手から放すと、嬉し紛れに垣根から此方へ首を出して、