そして、結いつけない髪に結い、旧式な化粧を施しているせいで常とは変って見える顔つきに、持ち前の若々しさや溌剌さが消えていて、実際の年齢にふさわしい年増美と云ったようなものが現れているのにも、一種の好感が持てるのであった。
が、今から思うとちょうど一箇月前に、あの妹がこんな殊勝な恰好をしてこんな写真を撮ったと云うことが、何だか偶然ではないような、不吉な予感もするのであった。
そう云えばあの日、貞之助と幸子と悦子とが妙子を中央に取り囲んで写したのもあったが、事に依るとあれが恐ろしい記念の写真になるのではあるまいか。