三人は無言で、それぞれの間を隔てている水の面を視詰めていると、水面が又少し高まって、天井との間の空間が三四尺ぐらいに縮まった。
妙子は横倒しにしていたテーブルを普通の位置に立て直して、その上に乗り、(立て直す時テーブルが泥に埋まって重くなっていて、足に絡み着いた)窓の頂辺のカーテンの金具をしっかり握っていたが、纔かに首だけが水面から出ている程度であった。
中央のテーブルの上に立っている女史も大体同様であったが、これは都合よく頭の上に、太い三本の鎖で吊るされている、間接照明の、杯を仰向けにしたようなジュラルミン製のシャンデリヤが垂れていたので、倒れそうになるとそれに掴まっていた。