妙子は彼のしている通りに、両手を伸ばして藤棚の縁に掴まったけれども、室内にいた時よりはずっと危険で、今にも流されそうであった。
うち、あかんわ、流されるわ、―――ちょっとの間辛抱しなさい、放したらあきませんで、しっかりそこに掴まってなさい、―――云いながら板倉は、激流と闘いつつ藤棚の上へ攀じ登った。
そして藤蔓を押し分けて、棚の一部分に穴を開けて、そこから下へ両手を伸ばして、妙子を棚の上へ引っ張り上げた。
妙子は彼のしている通りに、両手を伸ばして藤棚の縁に掴まったけれども、室内にいた時よりはずっと危険で、今にも流されそうであった。
うち、あかんわ、流されるわ、―――ちょっとの間辛抱しなさい、放したらあきませんで、しっかりそこに掴まってなさい、―――云いながら板倉は、激流と闘いつつ藤棚の上へ攀じ登った。
そして藤蔓を押し分けて、棚の一部分に穴を開けて、そこから下へ両手を伸ばして、妙子を棚の上へ引っ張り上げた。