応接間の長椅子や安楽椅子の重いのを、四人がかりで彼方此方へ動かして繋ぎ合せたり積み重ねたりして堡塁や特火点を作り、空気銃を擬してそれを攻撃する。
ペータアが上官になって号令をかけると、他の三人が一斉射撃をする。
そんな時に独逸の少年たちは、まだ小学校へも行かないフリッツのような幼童までが、敵のことを必ず「フランクライヒ、フランクライヒ」と云うので、初め幸子たちは何のことだか分らなかったが、それは独逸語で仏蘭西と云うことだと貞之助に教えられて、今更のように独逸人の家庭の躾方を思いやった。
応接間の長椅子や安楽椅子の重いのを、四人がかりで彼方此方へ動かして繋ぎ合せたり積み重ねたりして堡塁や特火点を作り、空気銃を擬してそれを攻撃する。
ペータアが上官になって号令をかけると、他の三人が一斉射撃をする。
そんな時に独逸の少年たちは、まだ小学校へも行かないフリッツのような幼童までが、敵のことを必ず「フランクライヒ、フランクライヒ」と云うので、初め幸子たちは何のことだか分らなかったが、それは独逸語で仏蘭西と云うことだと貞之助に教えられて、今更のように独逸人の家庭の躾方を思いやった。