これだと、大阪を午前七時前に立って横浜へ午後三時前に着くから、三時ちょっと過ぎには突堤へ行けるであろう、そうすれば少くとも二三時間は会う余裕があろう、と云うので、それからぱたぱたと話が極まり、慌てて荷拵えをするやら、シュトルツ夫人の所へその旨を知らせに行くやらした。
雪子は、悦子が興奮して容易に寝ようとしないのを、明日の朝が早いから寝なさい寝なさいと、無理に二階へ上らせてしまってから、徐ろに自分の衣裳鞄を詰め、それが済むと、貞之助がまだ書斎の方で調べ物をしているので、姉と妹を掴まえて十二時過ぎまで応接間で話していたが、やがて妙子が、
「もう寝よう、雪姉ちゃん」