十五を頭に、十二、九つ、七つ、六つ、四つと云う六人の子女と夫の世話をして、女中を一人しか使っていないのでは、もっともっと取り乱した、見えも外聞もない風体をし、実際の歳より十ぐらいは老けて見えてもよいところだのに、ことし三十八になる筈のこの人も、さすがにこの姉妹たちの姉だけあって、五つ六つは若く見える。
いったい蒔岡家の四人の姉妹のうち、総領の姉と三女の雪子とが母親似、次女の幸子と末子の妙子とが父親似なのであるが、母は京都の人だったので、姉と雪子の顔立には何処か京女らしい匂があった。
ただ姉と雪子の異なる点は、姉の方が総べての輪郭が大作りに出来ていた。