谷崎潤一郎 『細雪』 蒔岡姉上様 侍史 幸子は卓上に肘を衝き、両手の中へその書簡箋を抱え込むようにしながらところどころ繰り返して読んだが、悦子の探るような視線から逃れるために、読み終るとそれを封筒に収めて、二つに折って、帯の間に入れ、縁側に出て、籐椅子に掛けた。 谷崎潤一郎の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア