「ルミーさん、フリッツさん、………」
と呼び合う声がしていたかと思うと、突然「ドイッチュラント、ユーベル、アルレス」の合唱が、ローゼマリーとフリッツの声で聞え始めた。
幸子がテラスへ出て見ると、青桐の幹の程よい高さの所に姉娘と弟の幼童とが登って、枝の上に立ってハンカチを振っている下で、悦子がそれに答えながら、船出の光景を演じているのであった。
「ルミーさん、フリッツさん、………」
と呼び合う声がしていたかと思うと、突然「ドイッチュラント、ユーベル、アルレス」の合唱が、ローゼマリーとフリッツの声で聞え始めた。
幸子がテラスへ出て見ると、青桐の幹の程よい高さの所に姉娘と弟の幼童とが登って、枝の上に立ってハンカチを振っている下で、悦子がそれに答えながら、船出の光景を演じているのであった。