幸子は、掛け合うと云っても誰を相手に掛け合うのか、計画していることと云うのはどんなことなのか、などと尋ねたが、近頃はややともすると二人の姉達に反対されるので、容易に腹を割らないようになっている妙子は、そうはきはきとは質問に応じないで、掛合いの相手には先ず鶴子を選ぶつもりであること、それで埒が明かなかったら、直接義兄に打つかることも敢て辞しないらしいことを洩らしただけで、「計画」なるものが何であるかは余り明かにしたがらなかった。
が、重い口から少しずつ幸子が聞き出したところでは、何か玉置女史の後援を得て、婦人洋服店の小規模のようなものを始めてみたい考があって、その資本金に金が欲しいのであるらしかった。
とすると、折角だけれども妙子の希望は恐らく受け容れられないものと、幸子には思えた。