彼女はそれも厭であるが、さればとて、判然と妙子の側に立って姉夫婦を圧迫する程の義侠心は尚更ない、と云うのが正直なところなのであった。
三十二
雪子はもともと妙子をひとりで上京させることには反対で、いずれにしても中姉ちゃんが附いて行かないと云う法はない、悦ちゃんの病気はあんな風でもうほんとうに大丈夫なのだし、留守はあたしが預かるから安心して行っていらっしゃい、そんなに急いで帰らないでも、ゆっくり泊って来たら宜しいとまで云ってくれたが、妙子は幸子が附いて来ると聞くと、ちょっと妙な顔をした。
彼女はそれも厭であるが、さればとて、判然と妙子の側に立って姉夫婦を圧迫する程の義侠心は尚更ない、と云うのが正直なところなのであった。
三十二
雪子はもともと妙子をひとりで上京させることには反対で、いずれにしても中姉ちゃんが附いて行かないと云う法はない、悦ちゃんの病気はあんな風でもうほんとうに大丈夫なのだし、留守はあたしが預かるから安心して行っていらっしゃい、そんなに急いで帰らないでも、ゆっくり泊って来たら宜しいとまで云ってくれたが、妙子は幸子が附いて来ると聞くと、ちょっと妙な顔をした。