彼女は妙子が用談を済ませる二三日の間は、本家へ寄り着かないようにして、ひとりで何とか時間を過さなければならないので、女学校時代の同窓で東京に縁付いている友達の家を訪ねてでも見ようかなどと思っていたが、翌朝部屋で新聞を読んでいると、これからちょっと行ってもよいかと、妙子から懸って来た。
何か相談でもあるのかと聞くと、そうではないが、退屈だからと云う。
用談の方はどうなったのか、と云うと、今朝姉ちゃんに一と通り聴いて貰ったのだけれど、今週は兄さんが忙しいので、その話は来週まで延期になった、その間こうしていても仕様がないから、其方へ遊びに行きたいのだと云う。