谷崎潤一郎 『細雪』 幸子が席に戻った時はもう吃又の幕が開いており、姉は熱心に舞台を見入っていて一と言も物を云わないのが、幸子には都合が好かったが、芝居が跳ねて、人ごみに揉まれながら正面玄関へ吐き出されて行った時に、姉は始めて、 「こいさんは」 と、聞いた。 谷崎潤一郎の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア