花の話で想い出すのは、彼女が大変西洋花を愛していて、私などにはよく分らないいろいろな花の名前―――それも面倒な英語の名前を沢山知っていたことでした。
カフエエに奉公していた時分に、花瓶の花を始終扱いつけていたので自然に覚えたのだそうですが、通りすがりの門の中なぞに、たまたま温室があったりすると、彼女は眼敏くも直ぐ立ち止まって、
「まあ、綺麗な花!
花の話で想い出すのは、彼女が大変西洋花を愛していて、私などにはよく分らないいろいろな花の名前―――それも面倒な英語の名前を沢山知っていたことでした。
カフエエに奉公していた時分に、花瓶の花を始終扱いつけていたので自然に覚えたのだそうですが、通りすがりの門の中なぞに、たまたま温室があったりすると、彼女は眼敏くも直ぐ立ち止まって、
「まあ、綺麗な花!